検察側の証人
初日
原作読んでいった勢なのでレナードが犯人なのもまぁ知ってたけど、これみてなかったらレナードの無罪信じちゃうかもな?!?と思った。
そもそも望さんのお芝居の武器の一つがまっすぐかつ実直に届く声だと思ってるんですけど、あれで「無罪です!おばちゃんのこと本当に好きだったんです!」っていわれたら信じちゃう…わかる…。
レナードの人好きのする感じと素直すぎるところ、めっちゃ望さんだな…似合うな…と思ってたけど、途中から無罪を主張するときのレナードの感情の起伏の大きさは全然望さんじゃなくて「望さんとよく似てるけど全然違うひと」がそこにいたので感服するしかないよ…いやすごかった。証人喚問の最後で地団駄踏むところあたりはもう全然違うひとだった。
あとなによりマイアーズ検事とのやりとりの熱量が凄まじくて舞台見てる感じがして気持ちよかった。というか、成河さん相手にあそこまでちゃんとばちばちにやりあえるの超かっこよかった。まじで相変わらずうまくて怖?。まだルキーニのトラウマが、ぼくには…。
原作通り最後はレナードの恋人が来て刺されて終わるけど、原作では「粗野な獣性をむきだしにして」ってかいてあるけど、望さんがやるとちょっとかわいい。獣というか、ポメラニアン。
相変わらず死ぬ演技がうまいのなんなの!?
ローマインのことを「女房(原作)」じゃなくて「うちの」って呼んでるのもなんか…よかった…。うちの、うちのね…良いわね…。
レナードが結局ローマインのことをどう思ってるのかがわかんなかったけどなんかべつにいうほど嫌いじゃなかったというか、最後の「こいつの方が15も若いんだ」って言ってるのもやけくそというか、子供の反抗期というか…。
ちょっとラストは興奮しすぎてよくわからなくなってたので次見るときはちゃんともっと見ます…。
もうほんと証人喚問のところでガンギマリになってしまった。はぁ?楽しかった!
パンフ呼んだ
原作読んだだけどレナード、シンプルに最悪じゃん!!と思ってたけど「戦争を体験したのが大きかったのかもしれない」っていってて「なるほど?!?」になった。
戦争中のベルリンでローマイン連れて逃げて、きっとその瞬間だけはヒーローのような気持ちだったのに、帰ってきたら仕事はうまくいかなくて貧乏で見下されて、ローマインの愛もしんどくてそんなときに目が眩んで殺しちゃったのかな…。
成河さんの「ローマインと一緒に旅行行ったれや」はまじでそれすぎる。
あとその手前のクロストークで成河さんが「話を振ると答えながらその奥でこの話のゴールを考えてる感じがする。奥行きがあるのは役者として素敵なこと」って言ってくれてるのみてべそ…になった。
何度も名前出してるからあれだけどわたしは成河さんのことめちゃくちゃ天才だと思ってるので…本当にうれしい…。
9/11 マチネ
・前見た時はジャケットの前合わせるのと貧乏ゆすりが癖なのかなと思ってたけど、多分いらいらしたときに指で何かを叩くのも癖だな?と思ってみてた。被告人席にいるときも証言台にいるときもいらいらしてるときずっとコンコンしてた。のにうまく行き出した途端収まるから完全にレナードの癖だな。
・ローマインがドイツで旦那さんがいたの、レナードが知ってたのかどうかがいまいちわかってなかったけど、今日「は?」「なんで」って言ってるのが聞こえたからまぁ?ガチで知らんかったやつですね。
・初日のハーン警部めっちゃ嫌なやつだな!?と思ったけど今日のハーン警部はなんかそこまで嫌味っぽくなかった。
・被告人尋問のところ、もともとよかったけどさらに良くなってた!!!!いや、今日のすごかった。あんな言われたら信じてあげたくなっちゃう…。「信じてよ!」って半分涙ぐみながらいうから…信じるが…?になっちゃうし、フレンチさんから開発の資金援助して欲しかったってワイパーの発明語る時少年みたいで、信じるが…?に更になる。
・それに対する成河さんまじ怖?!!!!!!今日成河さんの先行で抑えたからか?っていうぐらい成河さん見るにはいい席でわりとずっとみてたけど証言台ごんごんペンで叩くの怖すぎ。泣くかと思った、わたしが。あと本当に小芝居が多くてマイアーズが何を考えてるのかめちゃくちゃわかる。いわゆる人間性的なものは特に語られないのにマイアーズがどんな人かめちゃくちゃわかる。
・癖といえばマイアーズはボールペン?万年筆?で指さしたりするのが癖だと思うんだけどローマインの手紙が出てきたところ以降、余裕がないからペンが出てこないし、何度も何度も裁判長に異議を唱えようとして下ろしてっていうのがね?見事すぎる。まじですごい。
・最後の女の子が出てきて本性剥き出しにするところ、やっぱりやけっぱちに見えるんだけど初日よりも悪い男だった。女の子の肩強引に抱くところまじでガンギマリになっちゃう。悪いオタクなので…。
・レナードが本当にローマインを愛してたかどうかはちょっと微妙判定なんですけど、その愛を疑ったことはないし、ある意味「愛されて当然」だと思ってるのかな?。だから「何かあるんだ、俺には計り知れない何かが」はレナードの中で許せないことだったのかもな?と思った。あのとき望さんの目がバッキバキすぎてひぇって声出た。怖って思ったのは初めてだった。
・去年散々メリックの「大丈夫」の声の優しさに涙してたのに今年ローマインに「大丈夫だから」っていうときしぬほど薄っぺらくて笑ってしまう。同じ言葉でそんなに変わることある!?wwwww
・カテコ三回目でキャストさんの方見てへにゃって笑ってたのが可愛かったです。相変わらずカテコでぺたぺたはけてくのとお辞儀の深さと手を膝に置くところ見るとやっと望さんに会えたな?って思ってる。
東京公演完走の感想
・もうまずはなによりお疲れ様でした?!!!初日の幕が開けば御の字だと思って毎日毎日祈ってたので本当に完走できてよかった。去年もそうだったけど舞台まじで胃に悪い。毎日毎日なにもないか幕があがるまで何もお知らせないか確認して、ハラハラして。本当よかった。
・振り返るにはまだ早いけどとりあえず簡単に。
この舞台の最初はとにかく「成河さんと!?!?」からはじまったな…。本当にすごいひとなんですよ、わたしが語るべくもないぐらいですけど。まじで意味わからんぐらいすごい。瀬名さんが「変態という名の天才」って言ってたけどまじでそう。
そんな人と対峙する役を望さんがするって時点でもう吐きそうだった。何回見ても「成河」って書いてあるから怖かったよ……。
で、いざ初日があがったらちゃんとバチバチにやりあえてて「なんか何を心配してたんだ…」って思いながら世田パブを後にすることになったから笑っちゃうよね…。一対一で芝居するのは被告人尋問のとこぐらいだけど、あそことラストがレナードの見せ場だな?と思うのでとにかく派手に!バチバチに!やれてるから望さんはすごい人だよ。
レナードはまぁ犯人で裁判であの人が本当だといってることは全部嘘だけど、最後の最後まで言ってることに嘘が混じっちゃいけない。本当に無実なんだと信じさせなきゃいけない。どう見たってマイアーズのが正しいこと言ってるけど、それでもレナードを信じさせなきゃ破綻してしまうので。
それをちゃんとこなしたうえで成河さんとちゃんと対峙できてるの、本当芝居の技量がね?すごい。オタクはすごいしかいえない。全部知ったうえで見ても「誰か俺を見てないんですか!?」って言われたら「本当にいないのかな」って探しちゃうもん…。
・瀬名さんみるのは初めてだったんですけど凛としててお綺麗で、ローマインの衣装がね?似合ってるのがすごく好き。超いい女。「ローマインは最高なんですよ!(c?レナード)
・だからこそ演技とはいえ、最後崩れていくのを見ると「ああ…」ってなるし、レナードが浮気したのを知ったときの「その子に何ができるっていうの!」っていうのがつらい。ローマインは本当にいい女。あとなにより手紙の女との使い分けがすごい。何も知らなかったらローマインだと思わないと思う。役者さんってすごい。
・裁判聞いてる時のメンヒルさんがコミカルでかわいいのを昨日気づいたから観てたけどうんうん頷いたりレナードなだめたりかわいかったです。
・望さんのお芝居、堅実かつぎぢっと筋道立ててそこにどんどん理解の導線増やしていくタイプだな?と思うのでどこの公演入ってもばちっと役の解釈は一致してるけど、今回はレナードの癖も立ち回りも少しずつ毎回違ってそれがすごいよかった。東京楽がいっちばん悪い男だった。女の子の肩抱いて「面倒くせえな」って上向くのとか本当だめな男だった。わたしは悪いオタクなので思わず拝んだ。急にガラッと変わるというか、なんとなく端々に「こいつやばいんじゃないかな(猫が八匹のくだりとか)」って思わせてくれるのでその転換が急じゃないの、めっちゃ「望さんがつくったレナード」だな?と思う。
・去年も今年も深々とお辞儀してくれるのが本当に好き。よくいってるけど望さんのこといつだって「いま」が一番好きだな?って思わせてくれるの、当たり前じゃないし、望さんが思わせてくれる姿を見せてくれるからなので本当たのしくファンさせてもらってるな…。結局望さんがくしゃっと笑ってるとこみたらなんでもよくなっちゃうもんな…メロオタの極みなので…。